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“犬神家”よ、永遠に・・・ 

久々に地上波にチャンネルを合わせてみたら、2006年にリメイクされた『犬神家の一族』を放送中でした。

あれは32年前の1976年、当時角川書店社長の角川春樹が個人事務所を設立し映画製作に進出、その記念すべき第一回作品として製作されたのが、自社の角川文庫で大々的に催されていた3大ミステリーフェアで取り上げていた横溝正史原作の『犬神家の一族』でした(のちに角川商法と言われるヤツですね)。

同年代の方なら覚えていらっしゃると思いますが、かの有名な湖から突き出た2本の足というショッキング&センセーショナルな映像は、映画館に足を運ぶ気にさせるには十分すぎる効果をもたらしました。
私もちょっと怖いもの見たさも手伝って友人と一緒に映画館へ観に行き、上映終了後には完全に横溝正史の世界・市川昆監督の世界の両方に魅了されていました。
原作の面白さは然ることながら映画の空気感、監督の映像センス、大野雄二さんの音楽、出演者の演技、もうすべてが私の琴線に触れた、いや触れまくった!

その後横溝正史さんの文庫を片っ端から読みまくり、国内・海外のミステリー小説にどっぷりとのめり込んでいくことになります。
この映画は私がミステリーファンとなるきっかけとなった作品であり、今現在に至るまで私の中では日本映画のベスト1に輝く作品でもあります。


そんな私にとって特別な意味を持つこの作品が、30年の時を経て台詞・カット割・音楽もそのままに同監督の下リメイクされるとあって、当時はかなり興味津々でした。
映画館に観に行くことは出来なかったのですが、すこし前に地上波で初放送されていましたよね。
当時の映画と台詞もカット割も同じ、金田一耕助の石坂浩二をはじめ何人かのキャストはオリジナルと同じ俳優さんが演じる、など魅力的な要素があったので多少の期待と共に観賞したのですが・・・


※ ここから先は1976年のオリジナル版をこよなく愛するものの独断と偏見の感想です。
  2006年リメイク版がお好きな方は読まないほうがよろしいかと ^^;



   
    
う~ん、何なんすか?これは^^;
本当に同監督の作品なのかと疑うほどもう空気感が全然違う!あの独特のおどろおどろしさがまったく感じられない!!
あれがなくちゃ横溝作品の魅力は半減しちゃうってぇのに~(泣)
オリジナルでは松子役の高峰三枝子さんがただ立っているだけで息苦しさを感じるほどの重々しい空気を感じられたというのに、リメイク版のなんとまぁ軽いことか。
それなりに有名どころや旬の俳優・女優さんをキャスティングしたのだろうけれど、まるで夜9時からの2時間サスペンス劇場って感じだし、若い女優さん達に至っては台詞回しがまるで学芸会風。
犬神家のセットにも一億円かけたそうだけど、とにかく何もかもが軽い!安い!、正直なところ全体的にそんな印象を持ってしまいました。

あれほど完成された素晴らしいオリジナルがありながら、あえて内容(台詞・カット割など)をまったく変えずに撮りなおした真意は何だったのか、オリジナルファンとしてはちょっと理解に苦しみます。
しかし監督には監督のお考えがあってのことでしょうし、ご本人には私達以上に作品への思い入れもおありでしょうから、リメイク版を完全否定することはしません。
逆にリメイク版で初めてこの作品を観た人達にとっては、オリジナルは古臭いと思えるかもしれませんしね。
好みや感じ方は人それぞれ、私にとってはリアルタイムで体験したあのオリジナルを超えるものはない、ということです。


30年前と同じ役で出演された石坂浩二さん・加藤武さん・大滝秀治さんはさすがに年を取られたなぁと思いましたが、不思議と違和感は感じませんでしたねー。
そしてオリジナルでは次女の竹子役だった三条美紀さんと三女の梅子役だった草笛光子さんが、リメイク版ではそれぞれ松子の母親役と松子のお琴の師匠役という別の役柄で出演されているのが、オリジナルファンとしてはちょっと興味深いところではありました。

そうそう、オリジナル版では金田一さんが宿泊する那須ホテルの主人役で原作者の横溝正史さんが出演されています(台詞もあります!)。
今はもうお亡くなりになっているのでリメイク版では脚本家の三谷幸喜さんが演じていらっしゃいますが、横溝先生がとてもいい味を出しておられたので、機会があったらご覧になってみてください。
ご自身の作品に出演するなんて、ヒッチコックみたいですね。

あ、それと台詞もところどころオリジナルとは少し違っている箇所がいくつかありましたね。
って細かいこと言ってますが、何しろ好きな映画は何度でも繰り返し観る性分なもので(笑)
そしてラストも・・・これはリメイク版らしくていいのではないかな、と思いましたけど。

それにしても松子婦人役の故・高峰三枝子さんの貫禄と迫力、絶世の美女・珠世役の島田陽子さんの美しさ、旅館の女中役・坂口良子さんの可愛らしさ、とにかく皆さん素晴らしい!
オリジナルに勝るものなし!!

一人で熱くなっちゃって、すみませんでしたー


   
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コメント

kotobukiさん、本当にお久しぶりです!良かったですよ~。色々お忙しいでしょうけど、またよろしくお願いしますね。
ところで、私も今夜ちょうど犬神家~を見てました。それに前作も、休日の昼間の再放送とかで昔見たことありますよ。(よくやってますよね^^)そしてリメイク版が「なんか軽いかも…」と思ったのは私だけではなかったんですね。どうしてああなってしまうんでしょうか。最近のフィルムの精度が良すぎて、何もかも綺麗に明るく見え過ぎてしまうからでしょうか…。まあ、タダでTVで見れて良かったのかもしれません。(毒)

>sidneyさん
お返事遅くなってしまって申し訳ありませんっ!!
本当にお久し振りですが、お元気でしたか?こちらこそ、今年もよろしくお願いいたします。しばらくお会いしていないので、近いうちにお会いしてまた色々とお喋りしたいですね。

いやぁ、正直こんなClayとは縁遠い記事にコメントしていただけるとは思っていませんでした(笑)でもsidneyさんも同じ思いだったと知ってすごく嬉しい!もうね、私オリジナルが好きで好きでたまらないんですよ。だからこそちょっと(いや、ものすごく)辛辣なこと書いてしまったんですけどね。この作品はおどろおどろしい“空気感”と“重厚感”が大事だと思うんですよ。だから現代のクリアな画面にサスペンス劇場チックな演技の若手女優さんでは到底無理があるんではないか、と・・・またまたいらぬ毒を吐いてしまいそうなのでこの辺で止めておきます。でもsidneyさんが毒を吐くなんて!そういうキャラじゃなかったのに(笑)

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